職業体験イベントを通して

みなさん、こんにちは! ロボ団北浦和校です!

早くも12月になり、今年も終わろうとしています。子どもたちは12月に入ってから、クリスマスを待ち遠しくしている子が多いです。子どもたちの喜ぶ顔を考えると、サンタさんも準備のし甲斐がありますね。

今回は北浦和校で行った「職業体験イベント」に関してご紹介します!

職業体験イベントとは?

ロボ団北浦和校では、ご希望の生徒を対象に、職業体験イベントを実施しております。

職業体験の内容としては、実際の授業でアシスタントとして授業中の生徒に分からないところを教えることをします。

しっかりと学んだ優秀な生徒がこの体験に参加できますが、体験をとおして新たに学びを得ることも多かったようです。

今回は優秀な生徒N君がアシスタントとして体験に臨みました。分からないところがあり困った様子の子を見つけたら、駆け付けて教えます。

アウトプットを意識した「教える」

ロボ団北浦和校では、ただ知識を取り入れるのではなく、知識を活かせる形—知恵や教養の形で物事を学ぶことや、学びを実際に活かすことなど、アウトプットを意識した教育も構築しています。

最近の義務教育には、アウトプットを意識した教育としてアクティブラーニングや探求学習などがありますが、今回は職業体験を通して、アウトプットを意識した学習を実施する目的がありました。

特に「教える」ということには、一見簡単そうに見えながら非常に多くのスキルが必要となり、そのために多くの学びが隠されています。

深い理解

まず最初に必要なのは、教える内容に関する深い理解です。何を教えるにしても、中身を知らなければ元も子もないのは皆さんも想像に難くないと思います。

しかし、皆さんが想像する以上に人間は、特に子どもたちは分からないことに対して深く疑問を持つのです。

例えば「どうして虹が出るの?」という疑問があったとします。それに対して簡単に「太陽の光が、空気中の小さな水滴を通って曲がっているから」と答えたとします。高校の物理まで学んだ人はとりあえず知っている事実でしょう。光は異なる媒体(空気や水、ガラスなど)を通ると屈折します。

しかし高校の物理を触れていない子どもは今の答えを聞いて理解したとしても、まだ説明されていない部分に対して疑問を持つでしょう。「どうして光が空気から水に入ると曲がるの?」「どうして太陽の光が曲がると色が分かれるの?」などなど…

もしこれらの疑問に誠実に答えるとしたら、教える側は答えを知っていなければなりません。教える側に立つことで、受け手側と共に言葉で表現できるほど深く理解しているか、改めて再確認できるわけです。

伝える力

もう一つ必要なのは、相手に伝える力です。物事に対する理解力や理解の仕方というのも人それぞれです。つまり場合によっては相手に合わせて伝え方も変える必要すら出てくるわけです。

もちろん、分かりやすい説明というのはあります。しかしそれ以上に相手の状況や背景によっては不十分な説明にもなるわけです。

先ほどの「どうして虹が出るの?」の例で言うなら、疑問を持った人物は子どもです。光についての知識は多くはないでしょう。図を駆使して説明するだけではなく、難しすぎる言葉を避け、出来るだけ簡潔な文章を使って表現する必要があります。

このように相手の立場に立って考えて、相手が何を知っていて何を知らないか、相手の理解をしたうえでの説明も必要になります。

これも教える側が受け手側と相対することで、初めて実感として知ることが出来るのです。

「教える」ことを通して

さて、今までの説明の上で少し考えてみてください。

「どうして走ると息が苦しくなるの?」「どうして虹は虹色なの?」「どうして飛行機は飛ぶの?」

皆さんはこれらの疑問に対して、子どもでも分かるように説明できるでしょうか?

そしてこれを実際に体験することに学びがあるのです。頭の中のシミュレーションと現実は異なります。頭の中以上に、現実では自分の表現というのは目の前の子どもたちからかけ離れた表現となっているのです。

その子どもたちに教えるという目的を目の前にして、初めて自分の出来ることと出来ないことを確認して、今までの自分にない幅を増やそうと出来るのです。言葉で説明しても分からないなら図も使ってみようとか、一気に説明しないで一つ一つ相手の理解に合わせて説明しようとか、そういったタスクを達成するための工夫をし始めるのです。こういった学びも体験があってこそではないでしょうか。

今回は実施した職業体験イベントについてご紹介しました。

ロボ団北浦和校では、アウトプットを意識した学びを活かす教育に注力しています。もしご興味をお持ちであれば、お気軽にご連絡ください。

本格的な寒さになってきましたね。風邪には十分にお気を付けください。